準四国八十八ヶ所

龍前院のお大師様

相模国準八十八ヶ霊場 五十七番札所のお大師様

  当院の本堂の裏側に小さなお堂があります。そして中には小さな石仏が鎮座されています。お参りにこられた方からよく「お地蔵様ですか?」と聞かれますが、実はお大師(弘法大師)様で、相模国準四国八十八ヶ所霊場第57番 浜之郷 八幡宮社頭 伊予栄福寺写と伝えられる石仏です。

 相模国準四国八十八ヶ所霊場とは、江戸 文化・文政年間に流行した庶民信仰で、その名の示す通り四国八十八ヶ所のミニチュア版です。今のように交通の便が整ってはいなかった当時、四国八十八ヶ所を巡拝するのに比べ手軽に巡ることができ、四国霊場を巡拝したと同じ御利益がいただけるといったことで、流行した信仰です。(詳しくは明治大学名誉教授・圭室文雄先生のお話相模国準四国八十八ヶ所霊場に書かれておりましので、こちらをご覧ください。)

 八幡宮社頭とある通り、八幡宮とは現在の鶴嶺八幡宮のことで、お大師様は社頭の左手に祀られていたようです。明治 の神仏分離令の際に龍前院にご遷座されました。寺伝によれば当院は、古くは法相宗の寺であり、古義真言宗、鶴嶺八幡宮の僧坊から、永正5年(1508)頃に曹洞宗寺 院として再興されたお寺なので、そういったご縁からお大師様は当院へ移られたのでしょう。

 本年(平成25年)にお大師様のお堂が一新されました。当院へは文化財の梵鐘・五輪塔・庚申塔を見学来られる方が多いですが、相模国準四国霊場のお大師様へも、是非ともお参りください。                                (泰然記)

 

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